地域要因

震災以降、液状化被害の影響で一時的に需要の減退が生じた地域であるが、立地条件・生活利便性の観点から需要は徐々に持ち直しの傾向。

地域要因の将来予測

近隣地域内には顕著な地域要因の変動はないことから、当分の間は現状を維持すると予測する。

価格決定の理由

近隣地域にはアパート等の収益物件も散見されるが、需要の中心は自己居住用の低層住宅地としての取引で、当地域のような住宅地域は収益性より居住の快適性が重視される傾向が強く、賃貸市場の成熟度から収益価格は比準価格と比較して低位に試算されたと思料する。以上より、比準価格がより説得力が高いと判断し比準価格を採用し、収益価格は採用せず、代表標準地との均衡に留意のうえ、鑑定評価額を上記のとおり決定した。

地域要因

土浦駅徒歩位圏内の住宅地域であり、一定の利便性、品等を有し、外部需要も期待しうる。ただ、おおつ野地区等の供給が多く地価はほぼ横ばい。

地域要因の将来予測

価格決定の理由

本地域はアパート等の賃貸用住宅も存するが、土浦駅周辺に賃貸用マンションが増加していることもあり、賃貸用建物目的の取引はない。賃貸用住宅の需要は少なく、今後の建築は考えづらく、価格形成への収益性の影響力は低い。比準価格は現実の市場において成立した価格を基礎としており、採用事例、比準作業の過程も妥当と認められる。よって比準価格を中心として代表標準地との検討を踏まえ、鑑定評価額を上記の通り決定した。

地域要因

店舗等があり至便な住宅地域であるが、協同病院の移転等の影響が注視される。

地域要因の将来予測

一般住宅、店舗等が混在する住宅地域としてほぼ熟成している。比較的利便性は見られるものの、協同病院の移転に伴い周辺商業施設の衰退等が予測され下落率は小さいものの地価は下落していくものと予測する。

価格決定の理由

対象標準地は区画整然とした住宅地であり、近隣地域はアパート等の収益物件も見受けられるが、取引の中心は自用目的である。居住の快適性及び利便性が重視される戸建住宅を主とする住宅地域であるので、収益価格は参考に留め、市場性を反映した比準価格をもって鑑定評価額を上記の通り決定した。尚、当該評価額は代表標準地規準価格と同額であり、充分均衡が保たれている。

地域要因

街路条件等良好な利便性のある市街地内住宅地で、従来より供給は少なく需要は底堅い。地価は安定的に推移。

地域要因の将来予測

近隣地域内には価格形成要因に影響する地域要因の大きな変動はなく、今後も現状のまま推移するものと予測する。

価格決定の理由

近隣地域は戸建住宅のほかアパート、事業所等も混在してみられるが自用目的の取引を主とし、収益性よりも居住快適性を指向する住宅地域であるため、収益価格はやや低位に試算された。収益還元法における賃貸用建物の想定も標準的で適正である。本件では信頼性ある取引事例を採用し市場実態をより反映する比準価格を標準とし、収益価格を参考に、鑑定評価額を上記の通り決定した。

地域要因

熟成した分譲住宅地域で、新規分譲地との競合から地価は弱含みで推移。

地域要因の将来予測

低層住宅地域として熟成も進み、不動産のあり方に影響を与える地域要因等は見当たらず現状の住環境を維持するものと予測する。

価格決定の理由

戸建住宅が建ち並ぶ分譲住宅地域であり収益物件は住替え、転勤等による持家の一時貸し程度で、画地規模、法令上の規制から共同住宅は少ない。土地取引は住宅取得目的で収益よりも住環境、利便性が重視される。比準価格は市内の同規模の代替性のある住宅地の事例から試算した。よって、実証的な比準価格を採用し収益価格は参考に留め、代表標準地との検討を踏まえ鑑定評価額を決定した。

地域要因

熟成度の高い既成住宅地域であり、底値感から地価はほぼ横ばい。この1年の間に地価を牽引する特段の地域要因は見受けられない。

地域要因の将来予測

価格決定の理由

本件対象地は規模が小さく街路条件及び行政的条件・賃貸市場の成熟度等を考慮し、収益還元法は適用せず、上記のとおり比準価格を得た。比準価格は、市内に所在するここ1年間に成約した事例を採用し、代替競争関係に留意のうえ慎重に調整を行い、適切に試算し得たと思料する。以上より、本件比準価格を妥当と認め本価格を採用し、代表標準地との検討をふまえ、鑑定評価額を上記の通り決定した。